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虫歯にならないためにすべきことについて

歯科コラム
2018.06.06(水)

虫歯にならないためにすべきこと

 

何歳になっても虫歯になるのはイヤなことです。

虫歯は予防できるため、日ごろのちょっとした心がけで虫歯になりにくいお口の中を作り出すことが可能です。

では虫歯にならないためには、どのようなことを心がければよいのでしょうか。

 

■虫歯の進行とメカニズムについて 虫歯はどのようにして発症するのでしょうか。

まず虫歯の進行とメカニズムについてご説明します。

虫歯は、ミュータンス菌に代表される虫歯菌によって出される酸により、歯が溶けてしまう病気です。

虫歯菌が存在すると、食べかすの中に含まれる糖分をエサにして、酸を作り出します。

そのため飲食後の口の中は酸性に傾き、歯の表面からカルシウムやリンなどのミネラル分が溶けだしてしまいます。

この状態が「脱灰」で、ごく初期の虫歯と位置づけられます 。

しかし脱灰は修復が可能で、唾液に含まれる成分で補うことができます。

脱灰で失われたミネラル分を修復することを「再石灰化」と言い、私たちの口の中は、飲食を繰り返すたびに脱灰と再石灰化を繰り返していますが、脱灰と再石灰化のバランスが崩れた時に、虫歯へと進行してしまうのです。

 

■虫歯にならないためのポイントとは では虫歯にならないためにはどうしたらよいのでしょうか。

単に甘いものを食べないことだけが虫歯予防ではありません。

「歯をちゃんと磨いているのに虫歯になった」

「歯磨きなんて適当なのに、虫歯がなったことがない」

という人もいるでしょう。

虫歯にならないためには、いくつかのポイントがあるのです。

 

・食事や間食の時間を決め、だらだら食べ続けない

・砂糖をたくさん含んだものを摂り過ぎない

・しっかり噛んでたくさん唾液を出す

・就寝前と起床後の歯磨きを中心に、プラークコントロールを行う

・家庭でもフッ素入りの歯磨き剤を使う

 

虫歯の原因は、プラークと酸性状態が持続することです。

上で述べたとおり、飲食後の口の中は虫歯菌が出す酸により歯の表面からミネラル分が溶けだしています。

飲食をだらだらと続けると再石灰化ができず、いつまでも酸性状態が持続するため脱灰が続いてしまいます。

食事はいつまでも食べ続けず時間を決めてきりあげる、間食は回数を決めるなど、長時間食べ続けないようにしましょう。

なおアメやキャラメルなどは糖分がたくさん含ま れており、食べ続けると虫歯リスクが高まります。

また甘い乳酸菌飲料や炭酸ジュースも糖分が多量に含まれているため、飲み過ぎないよう注意が必要です。

 

唾液をしっかりと分泌させることも、虫歯にならないために大切なことです。

唾液は脱灰によって溶けだしたミネラル分を補う働きの他に、細菌を洗い流す作用があります。

しっかり噛んで唾液を分泌させ、虫歯菌も増殖を抑えるようにしましょう。

食後にキシリトールガムをしっかりと噛むことも効果的です。

 

そして何よりも、虫歯予防には歯磨きが欠かせません。

毎食後の歯磨きも大切ですが、虫歯菌の働きを抑える歯磨きのタイミングは、就寝前と起床後です。

就寝中は唾液の分泌が減り、細菌が増殖しやすい状況です。

そのため起床後のお口の中は細菌が大繁殖しています。

寝る前にしっかりと歯を磨いて口内の細菌を減らし、起床後に歯を磨いて細菌を洗い流すようにして下さい。

 

虫歯予防は、プラークコントロールが基本です。

プラークをためないためには口腔内の細菌の働きを抑えることが大切です。

フッ素を使って歯質を強化することも、虫歯予防に効果的です。

フッ素は子どものためだけのものではあません。

市販の歯磨き剤にはフッ素が含まれているものがたくさん販売されています。

上手にフッ素を取り入れて、日常から虫歯にならない努力をしましょう。

 

■ちょっとした心がけで虫歯は予防できます

虫歯にならないためのポイントをお伝えしました。

虫歯が進行してしまうと歯を削らなければならないことがほとんどです。

歯はいちど削ると二度と元に戻りません。

虫歯にならないよう、食生活や生活習慣に気を付けてみましょう。