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歯医者のセカンドオピニオンとは

歯科コラム
2018.07.11(水)

歯医者のセカンドオピニオンとは

患者さんが別の医師の説明を求めることをセカンドオピニオンと言い、医科においては比較的よくあることです。

医師の診断や治療方法について第二の意見を求めるセカンドオピ ニオンですが、歯科ではどうでしょうか。

今回は、歯科のセカンドオピニオンについて考えてみました。

 

■セカンドオピニオンと転院の違いとは

セカンドオピニオンという言葉をよく耳にするようになってきました。

セカンドオピニオ ンは、今診てもらっている主治医とは別の医療機関や医師に意見を求めることです。

セカンドオピニオンを受けることで、現在の治療が適しているのか、もっと他に治療法はないのかなど、患者さんが納得のいく治療を受けることが可能となります。

ここで気を付けなければいけないことは、「自分が今の医療機関や主治医が不満で通院をやめて、他の医療機関で診てもらうのはセカンドオピニオンではない」ということです。

また、今の主治医に言いにくいため、内緒で別の医療機関で診てもらうことも、セカンドオピニオンではありません。

セカンドオピニオンは、最初の医療機関の紹介状と検査結果が必要となります。

今のところが合わないから、主治医に言い出しにくいから内緒で、というのはセカンドオ ピニオンではなく、転院ということをまず知っておきましょう。

 

■歯科におけるセカンドオピニオンとは

では歯科はどうでしょうか。

ひとつの症例をとっても、歯科医師によって見解がわかれることもあります。

それは歯科医師の治療方針や経験値、得意かそうでないかという違いによるものが大きいと考えられます。

また補綴物ひとつにとっても、保険素材を勧める医師と、自費素材を勧める医師がいるでしょう。

しかし虫歯治療のように保険適用治療の場合、全国どの歯科医院でも治療方法はほとんど変わらず、治療費もそれほど大きな差はありません。

ではどんな場合に歯科のセカンドオピニオンが効果的なのでしょうか。

例えば虫歯や歯周病で歯を失ってしまった場合、機能回復手段として入れ歯、ブリッジそ してインプラントがあります。

A医師は保険の入れ歯を提案したとします。でもB医師はブリッジを、さらにC医師はインプラントを提案することも当然考えられます。

補綴物を入れる方法ひとつで、3つの選択肢を得ることになるのです。

つまりそれぞれの医師にとって、何を優先した治療法を提示しているかが異なり、

患者さんは悩むところでしょうが、患者さんにとって最も効果的か つ納得のいく治療を受けるためには、

このようなセカンドオピニオンはとても有意義と言 えるでしょう。

もちろん、患者さんが望む治療法と歯科医師が提案する治療法が異なることはあります。

たとえば患者さんは歯を残したい、でも歯科医師は歯を残すメリットがないと判断した場合、抜歯を勧めることがあります。

患者さんの希望を優先したい気持ちはよくわかりますが、ここはプロである歯科医師の判 断に委ねることが、最終的に良い結果となって現れることでしょう。

ここで別の歯科医師にセカンドオピニオンを求めることも、もちろん構いません。

主治医と同意見を述べるかもしれませんし、患者さんの希望を優先するかもしれません。

どの治療もメリットとデメリットは存在します。

しかしご自身の希望を最優先するあまり、結果的に予後が悪くなるなどのリスクが存在することも心に留めておくべきでしょう。

 

■選択の幅が広がる歯科でのセカンドオピニオン

虫歯治療など、保険診療においてはあまり意味をなさないセカンドオピニオンですが、保 険適用外の治療になると、選択の幅が増えます。

自分では考えていなかった治療法を提示 されることで、新たな可能性が見いだせること、精度の高い治療を受けることができること、そしてそれが最良の結果に繋がる可能性が高いことを考えると、歯科でのセカンドオ ピニオンはとても有効ではないかと思います。